バリデーション療法は、認知症の方をケアするときに有効な療法として知られます。認知症の方の感覚を理解し、寄り添うことで、要介護者の方の心の不安を取り除き、認知症の方の世界観を理解していくことを目的にしています。認知症の方の介護では、どのような形で感情を表しているかにつて理解を深めることが重要です。そのため、本人が言っていることを否定するのではなく、許容して理解していくことから始めることが大切なのです。
介護の現場では、認知症の方と接するときに、まずは信頼関係を築く必要があると思います。しかし、認知症の方は、現実とかけ離れた内容の言動をしがちなので、慌てて対処するのではなく、感情を理解して受容することに注力しましょう。何かを訴えている場合には、言動を反復する形で問い合わせを行うことがポイントです。認知症患者の方が発するキーワードには、何かしら意味があるので、発する内容から何を訴えているのかを汲み取り、共感していくことが必要になります。
そして、バリデーション療法を実施する際には、アイコンタクトやボディタッチを多用し、はっきりした温かい口調で相手の言動を受とめましょう。このような点に気をつけてバリデーション療法を行えば、認知症の方の自尊心を維持できます。「自分を理解しようとしてくれる人がいる」という気持ちになれば、感情の起伏も穏やかになり、問題行動も経得ることが期待できます。尚、バリデーション療法の詳細は、専門サイトに詳しく書かれているので、そちらも一緒に読んでみるといいでしょう。